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このテーマの解説・移住前に知っておきたいこと

地域おこし協力隊って、どんな仕事?

地域おこし協力隊は、都市部から、過疎地域など暮らしや産業の条件が厳しい地域へ住民票を移し、自治体から依頼を受けて活動する制度です。地域の仕事や暮らしを支えながら、その土地に住み続けることを目指します。2008年に当時の総務大臣が提案した「地域力創造プラン」をもとに、2009年度に総務省の制度として本格的に始まりました。

活動には、地元の商品を作って売る、地域をPRする、移住や交流を手伝う、農林水産業に関わる、住民の暮らしを支えるなど、さまざまな仕事があります。同じ自治体でも、複数の仕事を同時に募集することがあります。街の名前だけでなく、一つずつの募集内容を見ることが大切です。

任期はおおむね1年以上、原則最長3年とする自治体が大半です。2025年度の国の財政支援は、隊員1人・年あたり、報償費などが350万円、その他の活動経費が200万円、合計550万円を上限としています。これは自治体への特別交付税の上限で、隊員がそのまま給与として受け取る額ではありません。実際の金額や、会計年度任用職員として働くか、業務委託で活動するかなどは、自治体の予算や条例で決まります。応募前に募集要項で確かめてください。

総務省の公式統計によれば、令和7年度(2025年度)時点で全国1,187団体が地域おこし協力隊を受け入れ、隊員数は8,196人に達しています。前年度の令和6年度(2024年度)は1,176団体・7,910人で、受入自治体数・隊員数はともに増加傾向にあります。

この一覧は、全国の受け入れ先をすべて載せたものではありません。総務省の統計や、JOIN、SMOUTなどの募集実績サイトで名前を確かめた、北海道・長野県・福島県の47市町村を紹介しています。全国1,187自治体のうちの例として使い、全国の最新の受け入れ状況は総務省の公式レポートを見てください。

地域に関わりながら、暮らしを試せる

自治体から活動を依頼されるため、収入の見通しを持って地域に入れることが大きな魅力です。移住してから仕事を一から探す場合とは違い、活動を通じて、地元の人や仕事で関わる人との接点も生まれやすくなります。

任期が最長3年という期限付きのため、いきなり永住を決めるのではなく、実際にその土地で暮らしながら仕事や地域との相性を見極める「試し暮らし」のような使い方ができるのも特徴です。活動内容や勤務地域の相談に応じている自治体もあります(対応は自治体ごとに異なります)。

募集内容は自治体・案件によって幅広く、たとえば長野県東御市はワイン産業プロデューサー、駒ヶ根市は山岳観光推進、福島県南相馬市は起業型のローカル屋台プロデューサーといった形で、地域資源に応じた専門性の高い活動を担う事例もあります(募集実績サイト掲載情報より)。自分の経験やスキルを生かせる案件を選べる可能性がある点も魅力です。

任期中や任期後に起業する、仕事として形にする、住み続けるための費用も、国の特別交付税による支援の対象に含まれています。任期が終わってから地域で起業したり、地元企業で働いたりする道が、制度として用意されています。ただし、実際に受けられる支援は自治体ごとに違います。

福島県では43市町村が地域おこし協力隊を受け入れ、260人が活動しています(福島県公式サイト)。東日本大震災の被災地域を含む地域での復興・地域振興に関わる活動機会がある点も特徴です。長野県は受入隊員数が10年以上連続で全国2位、定住率も全国4位(78.0%)と高水準を記録しており(長野県公式発表)、協力隊経由で県内に定住する事例が積み重なっています。北海道は隊員数1,374人(令和7年度、総務省公式統計)にのぼり、和寒町・下川町・別海町など道内各地の町村が幅広く受け入れているのも特徴です。

任期が終わった後は、どう暮らす?

活動には任期があります。原則最長3年の活動を終えた後、その地域に住み続けるか、ほかの地域や都市部へ戻るかは、自分で決めます。任期後の仕事や暮らしについては、着任する前から考えておく必要があります。

総務省の調査によると、2020年度から2024年度に任期を終了した隊員のうち、約7割が活動地の同一・近隣自治体に定住しています(定住者のうち起業45.6%、就業34.8%)。裏を返せば、任期後に地域を離れる隊員も約3割程度存在するということでもあり、任期終了後の進路は「必ず定住できる」と決まっているわけではありません。

総務省の特別交付税措置には上限額がありますが、実際の給与水準や雇用形態(会計年度任用職員、業務委託など)は自治体によって設計が異なります。募集要項に記載された給与・待遇は、応募前に必ず個別に確認してください。また起業支援・就業支援の制度があっても、任期後すぐに任期中と同水準の収入を得られるとは限らない点にも留意が必要です。

観光PR、農業、移住のサポートなど、活動は募集ごとに大きく違います。募集を読んで思い描いた仕事と、実際の仕事にずれが出ることもあります。応募前に担当者へ、具体的に何をするのか、一日をどう過ごすのかを聞いておくとよいでしょう。

新しく地域に入る立場のため、住民との信頼関係を築くには時間がかかる場合があります。集落や自治会との関わり方、地域行事への参加度合いなどは地域差が大きく、事前に地域の雰囲気を知っておくと安心です。

住居探しについても、空き家バンクなどで自治体がサポートしている地域もあれば、隊員自身で物件を探す必要がある地域もあります。病院・買い物先・公共交通といった生活インフラの状況も自治体・地区によって差があるため、着任前の現地確認をおすすめします。

応募する前に、担当者に聞いておきたいこと

募集には「何を、誰に向けて、どのようにするか」が書かれているか、見てみましょう。活動が具体的な募集のほうが、あいまいな説明だけの募集よりも、着任してから「思っていた仕事と違う」と感じることを防ぎやすくなります。

起業支援や空き家バンク、地元企業とのマッチングなど、任期後の定住を後押しする制度を用意している自治体もあります。制度の有無・内容は自治体ごとに違うため、募集要項や移住相談窓口で確認しておきましょう。

自治体によっては、過去に受け入れた隊員の活動事例や定住率を公表している場合があります。長野県のように県全体で定住率の高さを打ち出している地域もあり、こうした情報は自治体選びの参考になります。

病院・買い物先までの距離、公共交通の状況、地域おこし協力隊の先輩(OB・OG)の有無なども、実際の暮らしやすさを左右します。募集サイトの情報だけでなく、可能であれば現地訪問や経験者への聞き取りも行いましょう。

総務省の「地域おこし協力隊ナビ」や、ニッポン移住・交流ナビJOIN、SMOUTといった募集サイトでは、自治体ごとの募集案件を横断的に確認できます。気になる自治体が見つかったら、公式サイトや移住相談窓口に直接問い合わせることをおすすめします。

起業を目指す募集や、ほかの制度も見てみる

地域おこし協力隊は総務省が所管する制度で、受入自治体数・隊員数は年々増加しています。令和6年度から令和7年度にかけて隊員数は7,910人から8,196人に増加しており、地方における人材確保・移住施策の柱の一つとして位置づけられています。

従来型の活動に加えて、起業や事業化を前提とした「起業型」の協力隊を募集する自治体も増えています。福島県南相馬市のローカル屋台プロデューサーのように、任期中から事業立ち上げを見据えた活動を担うケースもあります(募集内容は自治体・時期によって変動します)。

地域おこし協力隊のほかに、集落支援員や、都市部の会社に勤めたまま地域の課題に関わる複業・兼業の受け入れなどもあります。任期、待遇、活動内容は制度によって違います。同じものとして考えず、それぞれの募集要項を読みましょう。

受入自治体数・隊員数、支援制度の内容は年度によって変わります。本タグの掲載自治体・統計は2026年7月時点の公式情報に基づいていますが、最新の受入状況は総務省や各自治体の公式情報で随時確かめてみてください。

よくある質問

  • Q. 地域おこし協力隊にはどうすればなれますか? / A. 各自治体が公式サイトや募集サイト(地域おこし協力隊ナビ、JOIN、SMOUT等)で募集を行っています。応募資格・選考方法は自治体・案件ごとに違うため、気になる募集の要項を確認し、直接自治体に問い合わせることをおすすめします。
  • Q. 任期は何年ですか? / A. 概ね1年以上、原則最長3年としている自治体が大半です。加えて総務省は令和8年度(2026年度)から、地場産業(伝統産業・農業等)に従事し任期後にその地域で起業・事業承継することを条件に、最大2年延長(通算最長5年)できる特例を新設しました。対象となるかは自治体・活動内容ごとに違うため、募集要項で確認してください。
  • Q. 任期が終わったらどうなりますか? / A. 総務省の調査(2020年度〜2024年度に任期終了した隊員が対象)では、任期終了者のうち約7割が活動地の同一・近隣自治体に定住しています(定住者のうち起業45.6%、就業34.8%)。一方で約3割は任期後に地域を離れており、全員が定住するわけではありません。任期中及び任期後の起業・事業化や定住にかかる経費も特別交付税措置の対象に含まれており、自治体によっては起業支援や地元企業とのマッチングなど卒業後支援を用意しています。
  • Q. 給料はいくらもらえますか? / A. 総務省は令和7年度、隊員1人あたり報償費等の上限を350万円/人(年額)、活動費の上限を200万円/人(年額)として自治体へ特別交付税措置しています。これは自治体が国から受け取る交付税措置の上限額であり、隊員個人が受け取る給与そのものではありません。実際の給与水準・雇用形態は自治体ごとに設計が違うため、募集要項での個別の確認が必要です。
  • Q. このタグに掲載されている自治体で全国の受入自治体を網羅していますか? / A. していません。全国では1,187団体(令和7年度、総務省公式統計)が受け入れていますが、本タグは公式統計・募集実績サイトで自治体名が確認できた北海道・長野県・福島県の代表的な47市町村を掲載した抜粋です。全国の最新の受入自治体一覧は総務省の公式資料をご確認ください。

出典